「オルソケラトロジー」について

オルソケラトロジーは、角膜形状を矯正するハードコンタクトレンズ(オルソケラトロジーレンズ)を寝るときだけ装着し、日中の裸眼視力の改善を行う近視矯正法です。レンズをつけるのは寝ている間だけですので、日中は裸眼で過ごせます

オルソケラトロジーレンズについて

  • レンズの内側にカーブを施した特殊なデザインをしています。
  • レンズの中心部がフラットになっており、この部分で角膜の形状を少し平らにして、近視を矯正します。
  • レンズはひとりひとりの角膜の形状や近視の程度にあわせてオーダーメイドします。
  • レンズは寝る前につけて朝はずします。

近視矯正効果 “**レンズメーカーが日本国内の医療機関で実施した臨床試験の結果

装用開始時に平均0.3だった裸眼視力が、1週間後には、平均1.0にまで改善され、その後の視力は安定しています。

オロソケラトロジーによる近視矯正の仕組み

 

注目 期待されています。

子供の近視は、眼球の奥行きの長さ(眼軸長)が伸びてしまうことが原因の1つと考えられています。眼軸が伸びると、本来網膜上で合うはずのピントが前の方にずれてしまい、遠くを見たときにぼやけて見えてしまいます。近視の進行を抑えるには、眼軸の伸びを抑えることが有効です。眼軸はいったん伸びてしまうと元に戻すことは出来ません。

近年の様々な研究によると、オルソケラトロジーレンズを装用することにより、近視の原因である眼軸長の伸びが軽減されるという報告がされています。特に欧米や中国を中心とした海外では、未成年者に対して 近視進行抑制を目的として積極的に処方されるようになっており、その効果や安全性についての成果が発表されています。

 

正常な状態1

網膜上でピントが結ばれ、ものがはっきり見える。

近視の状態

眼軸が長くなればなるほどピントが前にずれ、近視が強くなる。

 

オルソケラトロジーは、夜間に親の監視下でのみ使用すればよいので、学童期のお子様にお勧めです

治療の流れ・定期検査のスケジュール

オルソケラトロジーレンズは、近視矯正治療を目的としていますので、眼科医の処方、管理、指導のものでのみ使用可能です。眼の健康状態、オルソケラトロジーレンズの使用に適しているかの検査を受けていただく必要があります。



オルソケラトロジーレンズの装用に適しているか、近視の度合いや角膜の形状、眼の健康状態を調べる「適応検査」を受けます。適応検査で問題なければ、院内のトライアルレンズを 60 分(時間)程、装用していただきます。短時間ですが、オルソケラトロジーの効果が体感できます。



個々の患者様の眼の状態にあったオルソケラトロジーレンズを注文します。レンズは数日で出来上がります。



オルソケラトロジーレンズの装用を開始の為、フィッティングに問題ないかなど検査を受けます。
問題なければ使用を開始します。レンズの装脱着やケア方法についてご説明します。



レンズのフィッティングに問題ないか、レンズの装脱着が問題なく出来たかを確認します。

 

※以降の定期検査は、医師の指示に従って受診してください。以下は一般的な参考例です。

 

メリット・デメリット

メリット

  1. 日中は眼鏡やコンタクトレンズを装用せずに裸眼で快適かつアクティブに過ごすことができます。
    そのためストレスを感じることなくスポーツを楽しみたい方にもオススメです。
  2. 幼少の頃など早い時期からオルソケラトロジーを装用することで近視進行抑制に効果があります。
  3. 外科的手術は必要ないので心理的負担が少なく始められます。
  4. 治療を中止すれば角膜の形状が元の状態に戻ります。
  5. 装用時のレンズの破損やズレのリスクが低い。
  6. 近視矯正手術が認められていない職業の方、角膜が薄く近視矯正手術に適さない方でも可能です。

 

デメリット

  1. 夜寝る時に毎日継続して装用しなければ、良好な視力は保てません。
  2. ハードコンタクトレンズのため、慣れるまでは不快感を感じる可能性があります。
  3. 小さなお子様の場合、親御様がしっかりレンズケアを行っていただく必要があります。
  4. 定期検診が必須。
  5. 強度の近視・乱視の方、角膜の形状が歪んでいる方は良好な視力に回復するのは難しい場合もあります。
    オルソケラトロジーに適する眼かどうかは、初回に診察で判断いたします。
  6. 視力が安定するまで見え方が変動することがあるため、夜間にまぶしかったり、にじんで見えたりする可能性があります。
  7. 遠視の矯正はできません。

 

安全性

オルソケラトロジーは、アメリカで30年以上前から研究・施術され、現在はアメリカ・ヨーロッパ・アジアを中心に世界各国でその安全性が認められ、実施されています。
また、オルソケラトロジーで使用しているレンズは、FDAの許可を受けた安全性の高い高酸素透過性のレンズ素材で作られているので、夜間装着したまま眠ることが認められています。日中の装用と比べてもレンズを紛失する心配も減るなど安全にお使いいただくことができます。

 

費用

治療にかかる費用(税込み)
適応検査 5,000円  
テスト装用
治療の継続

・12か月間の検査費用

140,000円  
※装用開始後2週間以内に
キャンセルの場合は返金
レンズ代【両眼】 【片眼】80,000円
※装用開始後2週間以内に
キャンセルの場合は返金
初年度にかかるおおよその費用 145,000円 【片眼】85,000円

 
※2年目以降は定期健診(3か月)ごとに3,300円かかります。
※点眼薬が必要な方は適時、点眼薬代がかかります。

予約についてはスタッフまでお声掛けください。